【転勤に関するよくある噂】転勤と昇進について。

こんにちは!転勤に関する情報をお届けさせて頂いています、Relocaです。

以下の転勤に関する噂をご存知ですか?

転勤すると昇進できる

この記事では「労働政策研究・研修機構(JILPT)」の調査資料「企業における転勤の実態に関するヒアリング調査」から、転勤に関するよくある噂、「転勤と昇進」についてわかったことをまとめます。

なお、本記事は資料の説明に基づき作成しています。何かお気付きの点ございましたらご指摘いただけると幸いです。

近年の転勤状況

まず、転勤という言葉の定義を行なっておきたいと思います。ここでは転勤とは、

転居を必要とする人事異動

という、会社の人事業務の一環であるとしています。

資料から近年の転勤状況を読み取ると、過去の調査結果との比較によれば、近年転勤はますます増加していることがわかります。

配偶者の有無、性別などによらず増加傾向にあります。また会社規模の大きさと、抱える転勤者の数は比例しています。

転勤と昇進の相関

それではよくある噂、「転勤すると昇進できる」について考えていこうと思います。

資料によると、1995年に発表された一企業に対する個人アンケート調査によって、勤続5、6年までの転勤は、理科系大卒者には昇進にマイナス効果が、文科系大卒者にはプラスの効果が統計によって見られるということです。

この点について松繁(1995)15は、個人アンケート調査によって得た個票データを用 いて、異動の種類と異動の回数が係長以上への昇進に及ぼす効果をプロビット分析している。 異動の種類の中で「事業所間の異動」16に注目すると、理科系大卒者と文科系大卒者とでは、 勤続 5、6 年までの事業所間の異動が係長昇進に及ぼす効果が異なっており、前者では昇進 にマイナスの効果が、後者では昇進にプラスの効果があること、さらに、理科系大学院卒の場合は、勤続 6、7 年目の関連会社への出向が昇進にプラスであることが明らかにされてい る。

(松繁(1995)15: 「昇進」の経済学―なにが「出世」を決めるのか)

あまり最近の資料が手に入らずわかったことはこれだけですが、理科系、文科系で転勤と昇進に関する意味合いが変わるというのはとても興味深いですね。

私は若手の転勤は出世への道だと思っていましたが、全ての転勤がそうではないのかもしれません。

ただ企業側の転勤の目的としては、ジョブローテーション、人材育成があると思うので、理科系の転勤が昇進にマイナスというのはどういう考察がなされているのか気になるところです。

まとめ

各種雇用統計に関する資料に目を通していると、近年は転勤に関する調査が行われていないということで、なかなか統計的な調査が行われにくいということがわかりました。

転勤というのは高度経済成長期において企業が終身雇用を保証する前提で成立していた仕組みと言えます。

企業は最大限正社員を雇用し続ける努力をする、という解雇に関する厳しい制約がある代わりに、正社員に対して会社都合による異動命令が、転勤に伴い通常甘受すべき程度の不利益である限り、業務上の必要性に応じて行えるということでした。

つまり会社は制度上滅多なことでは解雇できない代わりに、社員の生活に関してかなりの影響力を持てる、ということです。

終身雇用制度にそれほど魅力を感じなくなってきた今では、研究対象としての魅力もなくなってきたのかもしれないですね。

また転職によるキャリアアップが一般的になってきた昨今においては、職業ではなく企業に対する愛着がない限りは、転勤イコール出世コースという考えはあまり意味がなくなってきたのかなと思います。